税制調査会が考える「令和時代の税制」をつまみ食い
令和元年9月
経済社会の構造変化を踏まえた 令和時代の税制のあり方(案)より抜粋したも
のです。特に気になる点に色を付けてみました。
ここから読み取れるポイントは、2つです。
1)納税者への取引情報と帳簿情報をデータで積極的に開示させる動き
2)税務調査自体は、悪質事業者にフォーカスする
が大きな動きに今後なっていくと感じました。
皆さんは、如何でしょうか?
4.デジタル時代における納税環境の整備と適正・公平な課税の実現
⑴ 基本的な考え方 デジタル経済の進展、働き方の多様化、国境を越えた取引
の増大といった経済社会の構造変化に対応し、申告納税制度の下、納税者及び
税務当局を含む社会全体のコストを最小限に抑えつつ、納税者の自発的な納税
義務の履行が適正かつ円滑に実現できるよう、制度上及び運用上の措置を講じ
ていくことが重要である。
そのためには、まず、ICTの活用により、納税者の利便性の更なる向上やコ
ンプライアンスコストの最小化を図りつつ、同時に取引や申告の段階から正確
な手続を行うことができるような仕組みを構築することを目指すべきである。
また、経済取引が複雑化する中、課税逃れの未然防止や早期是正等を図るた
めには、課税関係の判断に必要となる情報について、納税者による自主的な開
示を促すとともに、税務当局も広く参考となる情報を適時に提供するなど、納
税者の予見可能性を高めていくことが必要である。税務調査などの事後的な対
応については、特に必要性の高い分野や悪質な事案等に重点化した上、それら
が効率的かつ効果的に実施されるよう環境を整備していくべきである。
これらの取組を進めていく際には、ICT化の進展や経済におけるデータの
集積・利活用の拡大を踏まえ、セキュリティの確保に万全を期すとともに、納税
者及び税務当局における税務関係手続の流れを大胆に、かつ、スピード感を持
って見直す業務改革の視点が重要である。その際、デジタルファースト(原則と
して、個々の手続・サービスが一貫してデジタルで完結する)の考え方の下、関
連する業務プロセスを抜本的に見直すべきである。このような税務関係手続の
思い切った見直しを梃子として、企業経営のICT化を後押しし、生産性の向
上を促すことが極めて重要である。
こうした考え方の下、税制や税務行政に対する国民の信頼を維持するととも
に、税の意義・役割等に対する理解を深めるための取組を充実させる必要があ
る。
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2019年11月25日 08:00