株式会社e-SOL|シニア起業支援・ITコンサル|神奈川県藤沢市

行政書士・上級文書情報管理士による実績と、自らの起業経験に基いたシニア起業支援、ITコンサルをいたします。

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電帳法「スキャナ保存」サービス業の テスト稼働 奮闘記

スライド4
その後(本番直前テスト)でのQ&Aを追記
ーーーここから
Q1 TS一括検証は、日常の入力時に必要な事か? 
Q2 業務処理日を書類記載日と別に登録しているが、絞込検索はどうすればよいか?
Q3 論理削除方法と論理削除後の検索はどうなるか?
Q4 検索用項目のデータの追加更新は改竄になるのか?
---ここまで

このようなご質問を受けました。
皆様は、如何でしょうか?
下記が当初のブログで、合わせて、ご覧ください。

 
■ 電帳法「スキャナ保存」サービス業のテスト稼働奮闘記
 
(1)導入決定までのながれ

某中堅企業は、資本金●億円、従業員3●69名の企業です。

2018年度から具体的に証憑電子化の調査検討を開始されました。

特に第一次コンサルティングとして同年下期に

・紙証憑の保管状況の確認
・電子帳簿保存法の法令要件等レクチャー
・業務システムや会計システムとの連携をさせるための基本的運用設計
を実施しました。

その後、正式にスキャナ保存を導入するかどうかの検討のために
3つの先行導入企業を見学などして、ベンチマークしました。

・PC版の電子文書管理システムで請求書の運用をしている中堅企業
・AWSに電子文書管理システムを配置して、スキャニング作業をBPOしている企業
・Azureに電子文書管理システムを配置して、毎日2,000件の電子化をOCR機能を利用している企業

上記の見学などは、運用ユーザーの生の意見やスキャニング処理そのものを見ることができたので
とても参考になったようです。
なぜなら、一部強かった躊躇感が、できる!やってみよう!に切り替わったからです。
(理由は、経理内でスキャン作業することに負担感・抵抗感が強かったため)

その後、BPOを前提に調査を進められまたして

結局、自社グループ企業を含む4社程度を比較検討した中で、人事のアシストセンターの存在に気付きました。

障害者雇用の一環で、人事アシストセンターが既に発足していました。
センター責任者と担当候補者の方々に、システムの全体イメージと作業イメージをご説明して
そのセンターの方に、スキャナ保存の入力作業全体を依頼することになりました。


(2)本番準備の苦労された道のり

お客様の経理キーマンは次の準備を実施されました。

1 専用スキャナの設置・設定・微調整・運用手順書作成と見直し
 ・設置
   メーカーに基本設置を依頼
   その後に、メーカーのサポートセンターに電話確認確認しながら、スキャナ保存用の設定を実施
   A4横の書類の端が読み取れない不具合が一部で発生
   書類の向きを読取り後に手作業で角度修正しないといけない問題が発生
   裏ページが白紙であるにもかかわらず、白ページを自動削除できない問題が数回発生
 ・微調整
   上記不具合や問題が解消するように、設定を見直しを実施
   A3機だったのでA3読取りモードに修正
   自動角度補正がオフになっていたのでオンにする
   白紙ページ除去に関しては、閾値を変えることができるが、設定は初期値のままで要するを見る
   スキャン後に、サムネイルで読取り状況を確認したり、カウンタで枚数を確認したりして、漏れ
   に気付いた際は、使いできる操作が確認できました。
   複数の「一の入力単位」を一気にスキャンしてから、「一の入力単位」毎にGUI上で分割でき
   ることも確認できました。
 ・運用現場の見直し
   スキャナの左右に、未入力書類と入力完了書類と、定期検査前の一時保管段ボールを設置

2 電子文書管理システムにインポートするCSVとPDFの作成
 ・CSVは2つのシステムから作成する必要があり、作成手順書を作成
 ・作成したCSVにはPDFのファイル名となるユニークなものを配置する
 ・専用スキャナで作成したPDFを、上記のファイル名に修正する
 (ポイント)
 ・当初帳票OCRソフトを評価して、領域指定のOCR機能で、ファイル名付与をOCR機能で実施する事を
  検討したが、領域指定が確実に固定できないことで、当面のOCR採用は断念
 ・更に、買掛請求書の内部統制用の証憑台紙にBarcodeを入れれないか検討したが、業務システムの
  問題で断念

3 インポートするCSVとPDFの突合問題
 ・業務処理上、請求書PDFがある前提で、CSVデータが作成されるが、その請求書がなんだかの理由で
  センターに回付できていない場合が想定される
 ・このような事態を事前に確認するために「フィルター」機能のソフトで、突合OKのものとエラー
  のものを分類仕分けを実施した
 ・エラーのものは、センターから経理に問合せして、調査後に突合OKとなるように対応を実施

4 電子文書管理システム
 ・オンプレミスではなく、クラウドサービスを選定した
 ・クラウドサービス選定後に、ネットワーク上のセキュリティ条件で、サービスベンダーに依頼して
  接続用専用アプリ&電子証明書方式から、Chromeからの二重認証方式に変更を依頼した
 (ポイント)
 ・ネットワーク上のセキュリティ条件は、機密事項だったのでベンダー側が手探りで調査してくれた
 ・インポートするCSVとPDFを受け付けるアップローダを新規開発してもらう
 ・電子文書管理システムはクラウド上にあり、Chromeにログインしたのち、改めてログインするもの

5 手順書について
 ・初期の手順書は、抜け漏れが散見されるもので、キーマンの方は反省しきりだった
 ・なので、センターの担当者は、理解するよりも不安が大きくなってしまった
 ・更に、電子文書管理システムのログインとアップローダーへのログインが別ユーザーでログインし
  ていることに気付かずに、アップロードエラーを起こすような混乱も発生した
 ・その後、経理キーマンが手順書を一から見直し、丁寧に画面キャプチャーを取るなどして、
  初期の反省に基づいて次のような手順書を作成した
  ・CSV作成手順
  ・スキャナ操作手順
  ・フィルター操作手順
  ・電子文書管理システム操作手順
  さらに、運用操作の全体を俯瞰するための操作運用マップを別の経理キーマンが作成
  ・この資料は、ローカルのPCとクラウド環境上の文書管理システムを構造的に把握しつつ、
   操作手順の理解を助けるものとして、よく考えて作成されていた。


(3)現場まで支援させていただきました筆者として感じたこと

  ・軽度の障害者の方であれば、スキャナ保存は十分できます。
  ・それには、その方のレベルにあった、手順書が必要です。
  ・手順書はメーカー提供のマニュアルの抜粋ではなく、オリジナルのものが必要です。
  ・マニュアルには、操作画面のキャプチャーと正確な操作指示が必要です。
  ・何度か体験してもらいながらの手順書を手直ししながら完成させてゆく、プロセスが必要です。

  この度のプロジェクトでは
  ・センターの担当2名とのその上司
  ・経理のキーマン2名とその仲間たち3名
  ・情報システム担当1名
  など少なくとも9名以上のメンバーが関与してのものでした。

  苦労しての本番稼働準備の先には、電子化原本廃棄が実現できて、在宅テレワークでも
  請求書PDFがセキュアに検索できるペーパーレス経理の世界が広がります。

  皆様も、経験してみては如何でしょうか?
  いつでもご相談を、お待ちしております。

筆者紹介 益田康夫 関西大学商学部卒業 本籍地神奈川県 メアド masuda@e-sol.tokyo

1984年に社会人になり、IT業界一筋ながら3回の転職を経て現在に至っています。
特に2008年のリーマンショック後の不況の影響を受けて、2010年6月末にリストラ退社して現本業のアンテナハウス株式会社 https://www.antenna.co.jp/ に入社しました。

Sun MicrosystemsやOracleを中心にしたITインフラから、IAサーバとしてのCompaqやIBMなどや、文書管理システムやポータルシステムを販売していた前職と、現在のアンテナハウスでのPDF技術や電子ファイルの変換技術などを中心にした、e-ドキュメントソリューションを探求してノウハウを習得してきました。

特に、2011年以降、個人で学習時間をひねり出して、文書情報管理士資格2級、1級、上級と最短記録でレベルアップさせ、更に国家資格の行政書士※、日商簿記3級を2015年までに取得しました。

筆者が経営する株式会社e-SOLは2019年1月8日の設立されました。
 
2020年02月25日 06:53

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