電帳法「抜本緩和の副作用」を見逃すと保存義務違反になる?
テーマは、電帳法の令和4年1月からの抜本緩和のご説明です。
70名以上の中小企業様が参加されました。
ウェビナー内で一番注目を集めて、チャットでの質問が多かったのは次の点です。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
電子取引制度は、現行許されているPDF等の証憑を印刷保管することが、
「申告所得税、法人税及び消費税における電子取引の取引情報に係る電磁的記録
の保存義務者が行う当該電磁的記録出力書面等をもって当該電磁的記録の記録に
代えることができる措置は、廃止する。」
と明記されたので電子保管とその要件確保が義務化される。
----------------
ここが、
今回の抜本緩和の落とし穴の一つです。
緩和ではなく、要件厳格化になる訳です。
上記に対してのご質問の要旨は
・この時の証憑の対象は?
→全ての国税取引関係処理です。(契約・見積・注文・納品・受領・請求・領収など)
・通販会社などから、電子で入手して、紙に印刷で保存しているが、それでは駄目なのか?
→紙に印刷することは自由だが、電子で入手したら、電子取引制度の要件(タイムスタンプや検索要件等)を確保しての保存が義務になる
・通販会社などで検索出来れば良いのか?
→一般的に通販会社などので検索できる期間は数カ月であれる。7年以上の検索が出来なければそもそも要件違反となる
ご質問された皆様は、、今年中になんだかの対策を検討するとのことでした。
皆様は如何ですか?
以上 参考になれば幸甚です。
筆者紹介 益田康夫 関西大学商学部卒業 本籍地神奈川県 メアド masuda@e-sol.tokyo
1984年に社会人になり、IT業界一筋ながら3回の転職を経て現在に至っています。
特に2008年のリーマンショック後の不況の影響を受けて、2010年6月末にリストラ退社して現本業のアンテナハウス株式会社 https://www.antenna.co.jp/ に入社しました。
Sun MicrosystemsやOracleを中心にしたITインフラから、IAサーバとしてのCompaqやIBMなどや、文書管理システムやポータルシステムを販売していた前職と、現在のアンテナハウスでのPDF技術や電子ファイルの変換技術などを中心にした、e-ドキュメントソリューションを探求してノウハウを習得してきました。
特に、2011年以降、個人で学習時間をひねり出して、文書情報管理士資格2級、1級、上級と最短記録でレベルアップさせ、更に国家資格の行政書士※、日商簿記3級を2015年までに取得しました。
行政書士とは、https://www.gyosei.or.jp/information/ をご覧ください。
筆者が経営する株式会社e-SOLは2019年1月8日の設立されました。
2021年05月13日 08:51