改正電帳法の導入で危険が増加している恐ろしい現状
年商100億円企業の情報システム室のキーマン(Aさん)とリモート会議で打ち合わせした際のやり取りです。Aさん:改正電帳法のスキャナ保存制度のシステム選定調査を担当しています。
宥恕期間中に本番稼働を目指しています。
筆 者:JIIMA認定製品で、既存のワークフローや基幹会計システムの機能不足
を補うものを選定すべきですね。
Aさん:手持ちのコピー機を利用しますが、注意事項はありますか?
筆 者:コピー機でスキャン可能ですが、「大きさ情報」の保存ができないので
注意が必要です。レシートや非定型サイズの納品書などの電子化は出来
ても、書類の大きさ情報が正確に保存できないので保存義務違反になり
ます。
Aさん:「大きさ情報」の保存とは何ですか?そのような決まりはどこにあるの
ですか?
筆 者:国税庁の電帳法スキャナ保存の一問一答に詳しい要件すべてが記載され
ています。下記の問10
問10 スキャナ保存を行おうと考えていますが、どのような要件を満たさなければならない のでしょうか。
をご覧ください。
Aさん:一問一答は読んだことがありません。存在すら知りませんでした。
筆 者:大切や要件や運用上の解釈が細かく記載されているので、税務コンプラ
イアンスの観点でしっかり読んで、運用準備してください。
このようなやり取りでした。
・法令要件を把握しない
・安易で勝手な思い込みで
電帳法の運用をスタートさせると
税務調査の時に思わぬペナルティ「重加算税の加重措置」等が待ち構えています。
電子化が組織ぐるみの脱税の温床になる可能性もあります。
だからこそ
・法令
・通達
・一問一答
等をしっかり把握するか、専門家のコンサルを受けてくださいね。
以上、ご参考になれば幸いです。
筆者紹介 益田康夫 関西大学商学部卒業 本籍地神奈川県 メアド masuda@e-sol.tokyo
1984年に社会人になり、IT業界一筋ながら3回の転職を経て現在に至っています。
特に2008年のリーマンショック後の不況の影響を受けて、2010年6月末にリストラ退社して現本業のアンテナハウス株式会社 https://www.antenna.co.jp/ に入社しました。
Sun MicrosystemsやOracleを中心にしたITインフラから、IAサーバとしてのCompaqやIBMなどや、文書管理システムやポータルシステムを販売していた前職と、現在のアンテナハウスでのPDF技術や電子ファイルの変換技術などを中心にした、e-ドキュメントソリューションを探求してノウハウを習得してきました。
特に、2011年以降、個人で学習時間をひねり出して、文書情報管理士資格2級、1級、上級と最短記録でレベルアップさせ、更に国家資格の行政書士※、日商簿記3級を2015年までに取得しました。
行政書士とは、https://www.gyosei.or.jp/information/ をご覧ください。
筆者が経営する株式会社e-SOLは2019年1月8日の設立されました。
2022年05月21日 09:02