スキャナ保存Q&Aへの異論!反論! 第2回
筆者の厳しい目で、その内容を吟味したので、異論や反論を述べさせていただきます。
スキャナ保存Q&Aへの異論!反論! 第2回
タイムスタンプに関して
Qes2
あるクラウドサービスを利用した場合、タイムスタンプをした画像をシステム上に格納しているが、申請者がその時点で画像の不適合を気付いた場合は要件にあたるものなのか。もしくは実際にレポートを申請した時点からまたは差し戻しが発生した時点なのか、それとも経理の最終承認が過ぎてしまった時点なのかを知りたい。
Ans2
タイムスタンプを付与してから変更があった場合には、バージョン管理が必要と考えられます。タイムスタンプを付与するタ
イミングは、システムの仕様により異なると思われます。
異論反論2
・Ans2は妥当性に欠ける回答と考える
・理由は、「時点」を聞かれているのに、回答の視点がずれてしまっている。
折角公開されている「国税庁_一問一答_問35」を見落としているからである
・それは、当初の電磁的記録(pdf等)がおおむね3営業日以内にタイムスタンプがされ、且つ、ミス把握から、おおむね3営業日以
内にタイムスタンプが付されていれば、大丈夫と言うものです。
・裏付けとして、次の「国税庁_一問一答_問35」を見てみよう
「受領者の署名不備や折れ曲がりなど当該領収書等と同一性が確認でき、①当初の読み取り
について、受領の日からおおむね3営業日以内にタイムスタンプが付されていること、②当
該スキャンミスを把握したからおおむね営業日以内にタイムスタンプが付されているこ
と、③当該スキャンミスした電磁的記録についても読み取り直した電磁滝記録の訂正削除
履歴(ヴァージョン管理)に基づき保存している場合は、再度読み取り、タイムスタンプを
付すことをもって、受領の日からおおむね3営業日以内にタイムスタンプが付されているも
のとして取り扱います。 」
と明確に記載されています。
これを評して「3プラス3_ルール」と筆者は呼んでいます。
コメント
このように、専門家集団のQ&Aでも解釈が甘いと思われる節が出てきます。
しっかり法令要件を読みこなして、その国税庁の一問一答まで理解して、正しく導きけるように精進したいものです。
筆者紹介 益田康夫 関西大学商学部卒業 本籍地神奈川県 メアド masuda@e-sol.tokyo
1984年に社会人になり、IT業界一筋ながら3回の転職を経て現在に至っています。
特に2008年のリーマンショック後の不況の影響を受けて、2010年6月末にリストラ退社して現本業のアンテナハウス株式会社 https://www.antenna.co.jp/ に入社しました。
Sun MicrosystemsやOracleを中心にしたITインフラから、IAサーバとしてのCompaqやIBMなどや、文書管理システムやポータルシステムを販売していた前職と、現在のアンテナハウスでのPDF技術や電子ファイルの変換技術などを中心にした、e-ドキュメントソリューションを探求してノウハウを習得してきました。
特に、2011年以降、個人で学習時間をひねり出して、文書情報管理士資格2級、1級、上級と最短記録でレベルアップさせ、更に国家資格の行政書士※、日商簿記3級を2015年までに取得しました。
- 行政書士とは、https://www.gyosei.or.jp/information/ をご覧ください。
筆者が経営する株式会社e-SOLは2019年1月8日の設立されました。